結界について

結界について

 

AがBを認識してAがそこに入ることをやめる、もしくはためらうならばBはAにとっての結界である。

 

人間にとっての結界は多く存在する。物理的なものから精神的なものまで。

最も効果的なのはその両方を備えているものである。柵や、有刺鉄線はそれ単体では物理的のみの効果しか持たないが、日本で育った人ならばそのラインを越えることによって何かしらの犯罪になるのではないかという精神的な効果も働く。

 

学生にとっての校長室、くさくて近づきたくないゴミ捨て場など挙げればきりがない。

 

少し話は変わって、霊にとっての結界ってどんなものだろう。人間らしさが残っているならば、ドアや、少しの段差だけでも効果を発揮することがあるだろう。しかし、そういった常識が欠如してきているものに対しては主に精神的な面からのアプローチが必要となってくる。人間らしさが失われるほど霊的な存在らしさというものが相対的につよくなってくる。

生きている人間は部屋の四隅に盛り塩がしていようと、その部屋に入ることを強くためらう人は少ないだろう。なんなら気づかない人もかなりいると思う。

しかし、目で物理的にものを見ていない霊はまず気づく。そして浄と不浄の意識が強くなっているため、生きている人間よりもそこに立ち入るのに抵抗が発生する。